先日、仕事先に向かうため歩いていると、車いすに乗った男性が、横断歩道のかなり前で止まっており、信号が変わったら横断歩道を渡るのを手伝ってほしいということでした。手伝いながらお話を聞くと、歩道から横断歩道にかけて、意識しないと分からない傾斜があります。車いす利用車からすると、この傾斜は急であって 、よってスピードが出てしまい、横断歩道に飛び出しかねないという不安があるようでした。そして、歩道をつくるにおいて、段差がなければ解決と思って欲しくない、こういう傾斜だって危険である。きっと車いす利用者の視点をもたずにつくったのだろうとおっしゃっていました。
バリアフリー化するのであれば、まさにそれを利用する方の意見、視点が大事です。これを忘れてバリアフリーをしていると言うのは単なるおごりになりかねません。
弁護士 和合佐登恵