リスクマネジメントについての講演

弁護士 近 藤 公 人

2017年(平成29年)7月20日10時から12時まで 大津市立やまびこ総合支援センターにて「ヘルプ事業におけるリスクマネジメント」の講演をしてきました。

講演では、ヘルプ事業の裁判例を取り上げましたが、リスクマネジメントの考え方、手法についても話しました。考え方や手法は、どこの分野や業種でも同じです。予防法学をめざす私としては、マッチした内容でした。

危機管理、コンプライアンスについての認識が高まってきています。リスクマネジメントの考え方、手法を勉強される機会がありましたら、お声をかけていただければ幸いです。

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近藤公人の事件簿

弁護士近藤公人が恐喝事件の被疑者国選で弁護人活動をした雑感をご紹介します。本人に出会って、話を聞くと青年は入れ墨を消す約束をしてくれました。そして、被害者とも示談が出来ました。

被疑者本人に会うと

スキンヘッドと入れ墨に被害者、これはヤクザだと思いましたが、話を聞くとヤクザとは全く関係がありません。単に入れ墨を彫ってその時に痛い思いをして、これを我慢すれば自分は強くなれると思い、入れ墨を彫ったというだけです。金額も多額でなく正当な金額の請求でした。入れ墨前の写真の青年を見ると普通の青年でした。

被疑者国選弁護で

恐喝事件の弁護人となりました。前刑も恐喝事件で執行猶予期間中の犯行です。誰もが正式裁判で実刑だと思います。
前刑は、彼女がお金を貸していたのでそれを取り戻すために脅した事件です。今回は、彼女が浮気して、その浮気相手からお金を取ろうと、深夜に呼び出し、入れ墨を見せて、恐喝したという事件です。被害金額は1万円ですが、あと9万円支払う約束をしました。

被疑者とは、入れ墨を消す約束をしました。理由は「痛い思いをしてこれに我慢すれば自分が強くなれると思ったのであれば、もう我慢して彫ったのであるから、入れ墨は必要ではないでしょう」と言ったところ素直に約束をしてくれました。被害者とも示談することが出来ました。

執行猶予期間中の再度の事件ですから

通常は正式裁判です。検事も家庭環境、被害金額、実際に浮気があった事実を考慮して実刑はかわいそうだと思い、不起訴にしてくれました。担当検事が違っていたら結論が変わっていたかも知れません。

憲法メッセージ2014

5月3日は憲法記念日です。5月1日から7日までは憲法週間とされています。滋賀第一法律事務所の弁護士玉木昌美、近藤公人、永芳 明、木下康代、樋口真也、事務局は、日本国憲法の国民主権、平和主義と基本的人権の尊重を大切にする取り組みに参加しています。各弁護士のメッセージをご紹介します。

 

集団的自衛権を認めることは,他国間の戦争に首を突っ込んだり巻き込まれたりすることを意味します。とても危険なことです。国民的な議論が必要な憲法改正の手続きを取らずに,解釈の変更だけでできるはずがありません。戦争放棄は日本国憲法によって,国民と世界に向けた日本の大切な約束です。それを破ることになる集団的自衛権は絶対に認められません。

弁護士  永芳 明

 

普段の生活の中で憲法を実感することはあまりというか全然ないでしょう。それが普通です。でも、本当は当たり前の生活も憲法の存在によって、もたらされているかもしれません。憲法ってなんやろ?から、じっくりゆっくり考えていきましょう!

弁護士  樋口真也

 

改憲派は集団的自衛権行使ができる国にするため、憲法9条を憲法解釈で変えよう(解釈で違憲状態を作る)というのですが、なぜそうするのか明らかではありません。そもそも、集団的自衛権行使は自国の防衛とは関係なく、「海外で武力行使をする国」に変えることです。国家が人殺しを命じることにつながります。「もう二度と戦争をしない、武力で紛争を解決しない」と誓った平和国家をやめることは、日本にとってもアジア、世界の平和にとっても大きなマイナスです。「日米同盟」の名のもとでアメリカが行う国際法に違反する侵略戦争に付き従うことは誰も望まないことです。国民が平和で人権が保障されるためには、政府に日本国憲法を守らせることが必要です。

弁護士 玉木昌美

 

安倍首相は、集団的自衛権の解釈変更の質疑にて「最高の責任者は私だ。政府答弁に私が責任を持って、その上で私達は選挙で国民の審判を受ける。審判を受けるのは内閣法制局長官ではない。私だ」と発言しました(2014年2月12日衆議院予算委員会)。
立憲主義は、基本的人権擁護のため、権力者を拘束する原理ですから、時の権力者が、勝手に憲法解釈を変えることができるのであれば、立憲主義の意味がありません。国民の多数の支持があっても政治家が従わなければならないのが憲法です。選挙で審判を受ければ何をやってもよいという考え方は、法の支配に反します。安倍首相の発言は、歴代の自民党幹部からも批判されています。立憲主義を守れ、という声を上げましょう。

弁護士 近藤公人