融資をえさにキャッシュカードを騙し取られると犯罪者に?直ちに弁護士に相談を!

弁護士 玉木昌美

 お金に困っていたAさんはメールによる融資の勧誘を受け、キャッシュカードを送れば、その口座に送金する、返済はその口座にすれば送金手数料がかからない、カードは完済後に返還すると言われ、業者にキャッシュカードを送付してしまいました。しかし、融資はなされず、騙されたことに気づいたAさんは口座をストップしましたが、それまでに口座はオレオレ詐欺に使用されていました。カードを騙し取られたことを警察に申告したAさんは、「被害者」ではなく、逆に「被疑者」とされ、犯罪による収益の移転防止に関する法律違反で罰金刑に処せられました。最高裁まで無罪を主張して争いましたが、通りませんでした。決してキャッシュカードを他人に譲渡してはいけません。
また、Bさんは、友人のカードを借りて送金するためにその口座を利用しましたが、やはり上記の法律違反で逮捕・勾留されました。私は被疑者段階で弁護人となって活動し、検察官と交渉して起訴猶予の処分になりました。すぐに経験のある弁護士に依頼することが大切です。